たくさん人が押し寄せて、トラブルや大量のごみの散乱に頭を痛めてきた渋谷と新宿は、繁華街での路上飲酒を禁止する対策を実施する。比較的近くにある繁華街・池袋に人が流入する恐れがあり、豊島区も警戒感を強める。
「ハロウィーン目的で街に来ないでほしい」と渋谷区長と新宿区長は厳しい言葉で訴えた。
渋谷ではハロウィーンの時期に多くの若者や外国人が渋谷駅周辺に集まり、トラブルが頻発。2018年に渋谷センター街で軽トラックを横転して損壊させた事件や、窃盗、傷害事件なども発生していた。
新型コロナ禍の行動制限が緩和された昨年は、さらに強く来街自粛を呼びかける。
その影響を受けたのか、新宿・歌舞伎町には昨年のハロウィーンに来街者が数千人規模で増加。大量のごみが街にあふれた。
トラブル増加を懸念した新宿区も今年6月に条例を制定して、繁華街の一部エリアでの路上飲酒を31日午後5時〜11月1日午前5時まで禁止にした。人が多く集まった歌舞伎町のシネシティ広場の立ち入りも禁止する。
今月から繁華街での路上飲酒を通年で禁止した渋谷区は30日〜11月1日朝は人が集まりやすい忠犬ハチ公像周辺をパネルで囲う。周辺の店舗に酒類の販売自粛を要請して、警察との連携強化も図るなどトラブル防止に本腰を入れる。
両区の対策から昨年の歌舞伎町のように人が流入する恐れがあり、新宿駅から約4.5キロ離れた池袋駅周辺。
ハロウィーン当日は駅周辺の警戒人数を通常より増やし、青色回転灯搭載車の巡回も強化する。
渋谷と新宿のように路上飲酒は禁止しておらず、区長は「31日は警戒しているが、規制は最終手段。警備や警察との連携を強化して当日を迎えたい」という。