2021年07月23日

一粒の砂にも世界を、一輪の野の花にも天国を

薔薇の季節過ぎたる今にして、

初めて知る、バラのつぼみの何たるかを。

遅れ咲きの茎に輝けるただ一輪

千紫万紅をつぐないて余れり。

(ゲーテ『東西詩篇』より)

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千紫万紅とは色とりどりの花の咲き乱れる様子である。薔薇の花は咲く。だが花が咲くために、そのために蕾は必要なのである。蕾がが成るのに必要なのは、茎である。

今、花が咲いていないのは、準備がまだ整っていない。準備を整えることが必要で、整えなければ永久に咲かない。其れはじっくりと考えるべきであろう。

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ゲーテの恋人であるマリアンネと交わした詩的愛情を、マリアンネをズライカ、ゲーテをハーテムとして描いた相聞歌は「ズライカの書」に収められている。


炎に飛び込み、自らを焼いてしまう蛾を題材に、「死ね、そして生まれよ」と恋愛、人生を謳った「昇天のあこがれ」(Selige Sehnsucht 

『西東詩集』、「詩人の書」に収められて、ゲーテの詩編の中でも最高傑作といわれる。


『昇天のあこがれ』

蛾よ おまえは

火に跳びこんで 身を焼いてしまふ

 

死ね そして 生まれよ

このこころを

わがものとしない限り

おまえは この暗い地上で

はかない客人(まらうど)に 

過ぎないだらう


ゲーテ「逸話集や格言集は社会人にとって最大の宝である。もし前者を適当な場所で会話の中に混ぜ、後者を適切な場合に想起するならば」


「あらゆる生物は求めている。命全体で求めている。一茎の草でもね。でも、花を咲かせたあとは静かに次の変化を待つ。そんな草花を少しは見習いたい。」加島祥造 

  

「芸術家は自然の親友である。草花は茎の優美な曲線と花びらの調和のとれた色合いで芸術家と対話をする。どの花にも、自然が芸術家に心から語りかける言葉があるのだ。」オーギュスト・ロダン 

  

「一粒の砂にも世界を、一輪の野の花にも天国を見、君の掌のうちに無限を、一時のうちに永遠を握る。」ウィリアム・ブレイク『ピカリング草稿』 

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posted by koinu at 10:00| 東京 ☁| 観測 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする