2020年08月02日

『太陽』特集:稲垣足穂の世界(平凡社)

1991年12月号 A4判 P200

全200ページのうち特集66ページ。


ある夕方 お月様がポケットの中へ自分を入れて歩いていた 坂道で靴のひもがとけた 結ぼうとしてうつ向くと、ポケットからお月様がころがり出て 俄雨にぬれたアスファルトの上をころころころころどこまでもころがって行った お月様は追っかけたが お月様は加速度でころんでゆくので お月様とお月様との間隔が次第に遠くなった こうしてお月様はズーと下方の青い靄の中へ自分を見失ってしまった

(『一千一秒物語』稲垣足穂より)


目次:

【特集 稲垣足穂の世界 タルホスコープ33】

地上から天上へ(高橋睦郎)

稲垣足穂の世界 TARUHOSCOPE33(写真:細江英公、今道子)

 {少年(川本三郎)/数学(森毅)/天体(楠田枝里子)/月(竹宮恵子)/ヒコーキ(堀切直人)/星(野中ユリ)/色鉛筆(矢川澄子)/A(比留間久夫)/かものはし(荒俣宏)/チョコレット(白石かずこ)/三角形(高橋宏輔)/シガレット(浅川マキ)/シネマトグラフ(巖谷國士)/サドル(渡辺一考)/壜(谷川渥)/弥勒(松山俊太郎)/未来派(田之倉稔)/キネオラマ(久世光彦)/軍艦(池内紀)/ゼンマイ(大辻清司)/菫色(松岡正剛)/パル・シティ(中村宏)/禁欲(大須賀勇)/箱(種村季弘)/放浪(龍膽寺雄)/におい(村田喜代子)/電飾(椿實)/光(佐伯順子)/ヴァリアント(高橋康雄)/逆流(鎌田東二)}

コメット・ライブラリー(高橋康雄)


【連載】

エクリチュールの風景5 マンハッタンの眺め(海野弘 銅版画:牛尾篤)

酒あるいは人5 ウゾー ギリシャのロケ地にて(池部良 イラスト:杉田比呂美)

モードのフィールド・ワーク

 {アートの変容(川田紀雄)/美術遊覧(松山巖、梅田一穂)/映画の遠近法(荻野アンナ、長谷川集平)/空間探訪(松葉一清、坂井直樹)/新しい本(浅井香織、伴田良輔、今福龍太)/スポーツの真髄(安部譲二、久間十義)/写真を読む(塚原史、大島洋)/音楽の愉悦(柴田南雄)/地中海式ダイエット}

蕎麦読本6 角正の巻(宮下裕史)

エスニックを手ほどき6 水で薄めても、大勢で食べたいフェジョアーダ(吉永みち子 写真:瀬戸山玄)

小石川御家人物語6 大きな江戸の小さな屋敷(氏家幹人 絵:蓮田やすひろ)

ひつじ飼いの偏愛的道具論6 ますます頼りの帽子(藤門弘 イラスト:佐々木梧郎)

池内紀のニッポン観光18 金毘羅船々 追風に帆かけて 讃岐路は万年筆奉納の旅(池内紀)

私が愛した映画6 迷うけれどもロッセリーニを選ぶ(マヌエル・プイグ 訳:堤康徳)

写真/論5 世界と身体のはざまで(構成・文:飯沢耕太郎 写真:里博文、後藤元洋)

古物で候6 ひあそび(菊地信義)

Hotel's Bar6 オリエンタルホテル セラーバー ラ・ランド(矢作俊彦 写真:伊奈英次)

光り輝く街々 没後100年、ランボーとともに幻影の都市をゆく(鈴村和成)

ゴアのクリスマス (Charlotte Anderson & Gorazd Vihar)

COLUMN ISLANDS

{あどけない夜空の話(春日了)/台風、台風、そして… 芦名の自然雑記帳から6(三木卓)/花と洞天の曲(宇佐美英治)/高速道路(渡辺隆次)/『プーシキン館』というテクスト ソ連文化通信3(井桁貞義)/90年代詩(正津勉)}

ワインのある暮らし(羽仁進、西尾忠久、川本恵子、宮下裕史、味見好三、田崎真也、有坂芙美子 写真:後勝彦)

posted by koinu at 09:51| 東京 ☀| 本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする