2020年06月27日

『他人を平気で振り回す迷惑な人たち』片田 珠美 (SB新書)


『他人を平気で振り回す迷惑な人たち』片田 珠美 (SB新書)


上司・同僚・お局・ママ友・SNS・姑・友人・親きょうだい…

周りに潜む「害になる人」の精神構造 


「自分は特別だと考え、多少のことは許されると思っている人」 

「支配欲が強く、自分の思い通りにならないと気がすまない人」 

「うわべはいいのに陰で他人を攻撃する人」 

「巧妙な言い逃れで真実を歪める人」…… 


このように周囲を「平気で振り回す人」が今、増殖している。 

振り回される側は、翻弄され、気疲れするばかりか、 こちらに非があるかのごとく思い込まされることすらある。 

今や、職場や家族、友人、ママ友、SNS等での厄介な問題と言える。 


本書では相談者による職場や家庭などの豊富な実例を取り上げ、 25万部ベストセラー『他人を攻撃せずにはいられない人』 

気鋭の精神科医が背景とともに深層心理に鋭く迫る。 


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収録内容

1 第1章 「他人を平気で振り回す人」が増殖する現代(振り回す人とそれに支配されるイネイブラー

2 相手を道具としかみなさない人 ほか)

3 第2章 誰でもちょっとだけ振り回す人になり得る(うわべがいい人が送る二重のメッセージ

4 巧妙な言い逃れで真実を歪曲する人 ほか)

5 第3章 「他人を平気で振り回す人」の精神構造(自分自身を過大評価する

6 自分は何でもできるという万能感 ほか)

7 第4章 振り回されやすい人の責任(劣等感がもたらす低い自己評価

8 困難な状況に置かれている ほか)

9 第5章 もう振り回されないための処方箋(自分を振り回す人から好かれる必要はない

10 自分一人の影響力なんてたかが知れている ほか)


「あとがき」より 

新たにアメリカの大統領に就任したドナルド・トランプ氏の言動を見ていると、他人を平気で振り回す人の典型だと痛感する。 

記者会見で、特定のメディアの記者に「あなたの会社はひどい。質問させない。あなたのところは偽のニュースだ」と叫んで質問をシャットアウトしたり、ツイッターで、メキシコに生産拠点を置く自動車メーカーへの批判を繰り返したりして、とにかく自分の思い通りにしないと気がすまないようだ。それでも、世界最強の国のトップとして絶大な権力を握っているだけに、無視するわけにはいかないのか、大手自動車メーカーの中には、メキシコへの工場の移転計画を撤回したところもある。 

こうした現状を目の当たりにすると、他人を平気で振り回す人が迷惑なのは、権力や影響力を持っているからだとつくづく思う。トランプ氏が何と言おうと、彼に権力も影響力もなければ、「うるさいおっちゃん。ちょっと静かにしたら」と心の中でつぶやきながら無視すればいいのだが、権力者であるがゆえに、その発言に耳を傾けないわけにはいかない。だからこそ、迷惑なのだ。 

程度の差はあれ、他人を平気で振り回す人が迷惑なのは、同じ理由による。知らないおっちゃんが近所の路上で何かを叫んでいても、自分と関係なければ、目を合わせないようにして通り過ぎればいい。あるいは、口うるさいおばちゃんがいても、自分に矛先が向けられない限り、挨拶だけしていればいい。だが、上司や同僚だったり、友人や恋人だったり、親や配偶者だったりして、何らかの形で関わらないわけにはいかないからこそ、悩みの種になる。 

誰かに振り回されるのを極力避けたいのか、他人との関わりをできるだけ避けようとする人が、とくに若い世代に増えているらしい。こうした流れの中で非婚化が進んでいるのかもしれないが、これは孤立と表裏一体である。そして、孤立が振り回されやすい要因の一つであることは、第4章で指摘した通りである。したがって、誰にも振り回されまいとして他人との関わりを避けることが、皮肉にも振り回される一因になり得ることを理解しなければならない。そのうえで、他人との賢い関わり方を習得すべきだ。本書がその一助になれば幸いである。 


著者について

片田 珠美

精神科医。広島県生まれ。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。人間・環境学博士(京都大学)。フランス政府給費留学生としてパリ第8大学精神分析学部でラカン派の精神分析を学ぶ。DEA(専門研究課程修了証書)取得。パリ第8大学博士課程中退。

精神科医として臨床に携わり、臨床経験にもとづいて、犯罪心理や心の病の構造を分析。社会問題にも目を向け、社会の根底に潜む構造的な問題を精神分析的視点から研究。 『他人を攻撃せずにはいられない人』(PHP新書)は話題を呼び、大ベストセラーとなる。『プライドが高くて迷惑な人』『すぐ感情的になる人』(以上、PHP新書)など著書多数。

posted by koinu at 14:00| 東京 🌁| 本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする