2020年02月29日

山極 寿一「サル化」する人間社会 (知のトレッキング叢書)

「上下関係」も「勝ち負け」もないゴリラ社会。 

厳格な序列社会を形成し、個人の利益と効率を優先するサル社会。 

個食や通信革命がもたらした極端な個人主義。そして、家族の崩壊。 

いま、人間社会は限りなくサル社会に近づいているのではないか。 

霊長類研究の世界的権威は、そう警鐘をならす。 

なぜ、家族は必要なのかを説く、慧眼の一冊。 

・ヒトの睾丸は、チンパンジーより小さく、ゴリラより大きい。その事実からわかる進化の謎とは

・言葉が誕生する前、人間はどうコミュニケーションしていたのか

・ゴリラは歌う。どんな時に、何のために


その答えは、本書にあります。 


本書の目次 

第一章 なぜゴリラを研究するのか 

第二章 ゴリラの魅力 

第三章 ゴリラと同性愛 

第四章 家族の起源を探る 

第五章 なぜゴリラは歌うのか 

第六章 言語以前のコミュニケーションと社会性の進化 

第七章 「サル化」する人間社会

「サル化」する人間社会 | 集英社インターナショナル 公式サイト


https://www.shueisha-int.co.jp/publish/%E3%80%8C%E3%82%B5%E3%83%AB%E5%8C%96%E3%80%8D%E3%81%99%E3%82%8B%E4%BA%BA%E9%96%93%E7%A4%BE%E4%BC%9A


【人間の持つ普遍的な社会性は3つ】

.見返りのない奉仕をすること。共感能力を成長期に身につけ、家族の枠を超え、共同体、そしてより広い社会へと広がっていく。

2.互酬性。何かを誰かにしてもらったら、必ずお返しする。お金を払ってモノやサービスなどの価値を得るという経済活動。

3.帰属意識。人間は相手との差異を認め尊重し合いつつ、きちんと付き合える能力を持っているのは帰属意識があるから。


山極寿一 

1952年東京生まれ。京都大学理学部卒、同大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。カリソケ研究センター客員研究員、()日本モンキーセンター・リサーチフェロー、京都大学霊長類研究所助手を経て、京都大学大学院理学研究科教授。1978年よりアフリカ各地でゴリラの野外研究に従事。類人猿の行動や生態をもとに初期人類の生活を復元し、人類に特有な社会特徴の由来を探っている。

posted by koinu at 17:00| 東京 ☀| 本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする