2020年01月08日

世界は福島のことを祈っている

 英国のリバプールはビートルズを生んだ港町として名高い。世界中から観光客が訪れ、二十世紀を代表するロックバンドの足跡をたどる。地元の空港に、メンバーを率いたジョン・レノンさんの名が付く。


 第二次世界大戦下の一九四〇年に誕生して八十年、米国で射殺されて四十年を数える。ベトナム戦争が泥沼化していた一九七一年、ソロの代表作「イマジン」を発表した。♪想像してごらん、世界を分かち合っているみんなを−。平和を象徴する曲として親しまれ続ける。


 本人の歌う映像が八年前のロンドン五輪閉会式で流れ、二年前の平昌冬季大会開会式でも響き渡った。五輪憲章は、人の尊厳を大事にする平和な社会の推進をうたう。人種、性別、性的指向、宗教、政治的意見など、あらゆる理由による差別を否定する。その考え方が歌詞と重なる。


 共作者で妻のオノ・ヨーコさんは震災の年、多くの避難児童を受け入れる福島市の佐原小を訪れた。「あなたたちは孤立していない。世界は福島のことを祈っている」と一人一人を抱きしめた。近くの県営あづま球場で七月、東京五輪の野球・ソフトボールが行われる。歌に込められた思いをかみしめる。

【福島民報新聞】より

posted by koinu at 11:00| 東京 🌁| 報道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする