2018年10月28日

映画『白州の瀧』溝口健二T he Water Magician (1933)

溝口健二はサイレント時代に風格を示し新派狂言を映画化したのが多い。
泉鏡花の小説『義血侠血』をモチーフにした新派劇。


惚れた男のため生涯を犠牲にした女が、殺人を犯した挙句、検事に出世した男によって裁かれつつ、男の出世した姿を喜びながら自殺する。
白糸を演じた入江たか子が、なかなかすごい印象を与える演出されている。溝口監督は女性の特異な支線を貫いて描いた。

脚本なしに撮影強行された現場の声。
「第一ね、昼の休みっていう時にね、一人もスタジオの外へ出ない、入江なども全然出ないですよ、岡田は具合が悪いから、ステージの中に寝台持ってきてあるんだ。寝台で休んでね、病、相当悪くなりかかっていたからね。この熱気というものが、わからんわけがない、皆わかっている。皆にわかってることは、僕に反映するよ。こうしてま、出来ましたよ。これは古今未曾有のできでしたなあ」と製作者の渾大防五郎は語っている(『ある映画監督の生涯』)。
posted by koinu at 13:00| 東京 ☀| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする