2021年10月09日

遠くまで行きたければ、みんなで進め

アフリカの諺「If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together. 


これを総理大臣の就任会見で今週紹介したらしいが、集団と個人の能力使い分けた者が伝えるべき言葉だろう。


「早く行きたければ1人で進め。遠くまで行きたければ、みんなで進め」


祭りや部族生活に密着した要素があり、実は映画やアニメーション制作にはシリアスさを持って当て嵌まる。


「分断を乗り越えて、作品制作の先には、新しい時を切り開いていかなければならない。スタッフと共に手を取り合い、あすへの一歩を踏み出す」

posted by koinu at 15:50| 東京 ☁| 報道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『年輪で読む世界史 チンギス・ハーンの戦勝の秘密から失われた海賊の財宝、ローマ帝国の崩壊まで』バレリー・トロエ

年輪年代学の第一人者である著者が、世界各地で年輪試料を採取し、年輪からさまざまな時代の地球の気候を読み解いていく。
年輪には、気候が人類の文明に及ぼした痕跡が、はっきりと刻まれている。
年輪を通して地球環境と人類の関係に迫る、全く新しい知見に触れる1冊。

序章
第1章  砂漠と天文学と年輪
砂漠で年輪研究?
太陽活動と樹木
古代プエブロ人遺跡は語る
女性研究者はつらいよ

第2章  アフリカで年輪を数える
タンザニアで初の試料採集
試料採集のやり方
年輪研究に最適な樹木とは

第3章  ギリシャ神の名を持つ長寿木
古い樹木に狙いをつける
樹齢1075年の木に挑む
自然遺産木の曖昧な樹齢
長寿木の呪い
世界各地の長寿木

第4章  年輪が語る驚愕の事実
年輪を観察する
年輪シグナルとクロスデーティング
まぎらわしい欠損輪と偽年輪
ドイツとアイルランドのブナ類の年輪シグナルが一致する謎
年輪研究で南極大陸に森林があったことが明らかに

第5章  石器時代、感染症、難破船と年輪
放射性炭素同位体年代と年輪年代の精度
ローマ時代のカシ材の発見
法隆寺のヒノキの新事実
年輪年代学で美術工芸品製作年代の推定
ヨーロッパの建築ラッシュと感染症流行

第6章  真実を葬ろうとする政治家たち
男性研究者たちの意地の張りあい
年輪を使った気候復元がつきつけたこと
気候学に対する政治弾圧

第7章  鍾乳石と年輪から見るヨーロッパの気候変動
気温観測の歴史
気候変動の3つの要因
中世温暖期と小氷期
ヨーロッパの気候を支配するもの
アイスランド低気圧とアゾレス高気圧の渦
ネイチャー誌から原稿却下をくらう

第8章  中世北ヨーロッパの寒冷気候
過去1000年の文書に記録されたもの
氷河がもたらした悲劇
小氷期のヨーロッパの勝者と敗者

第9章  ハリケーンの発生を予測できるか
年輪以外の代替指標
500年ぶりの少雪の衝撃
海難事故とハリケーンと樹木の成長抑制
海賊の黄金時代とマウンダー極小期の一致

第10章  突発的激甚イベントと年輪
地震と年輪
チェルノブイリ原発事故とツングースカ隕石爆発による年輪異常
火山噴火と太陽のスーパーフレアがつくった霜年輪
775年の年輪に記録されたスーパーフレア

第11章  ローマ帝国の分裂と崩壊をもたらした寒波と感染症
すべての道はローマに通ず
マラリアの蔓延
火山噴火とペストの感染爆発

第12章  王朝の興亡と気候変動
温暖な気候とモンゴル帝国の台頭
ウイグル帝国と旱魃
クメール王朝崩壊をもたらした季節風
風土病「ココリツトリ」と旱魃

第13章  アメリカ南西部の古代遺跡と巨大旱魃
アメリカ南西部の古代史研究
建築資材の年代と調達場所をつきとめる
建築ブームと大規模旱魃
大規模旱魃が起きたのは夏か? 冬か?
年輪データを活用して大旱魃に備える

第14章  地球をめぐる風
ジェット気流がもたらすもの
蛇行するジェット気流と異常気象
熱帯域の拡大と明朝、オスマン帝国の崩壊
エルニーニョとラニーニャの変動

第15章  アメリカの森林火災史と旱魃
カリフォルニア州の森林火災
年輪が記録する森林火災
アメリカ林野局設立とスモーキーベアの功罪
伝道所開設と先住民の大量死
シベリア、サハ共和国での苛酷な野外調査

第16章  これからの地球環境と年輪年代研究
ホモ・ハイデルベルゲンシスがつくった木製槍
1本残らず木が切られたイースター島
産業革命後の炭素循環の劇的変化
地球環境を変えた人新世
気候変動に立ち向かえ、年輪年代学研究者

プレイリスト
樹木の和名と学名の一覧
用語集
参考文献
推薦図書
索引
訳者あとがき
2,700円+税 四六判 340頁 2021年6月刊行 ISBN978-4-8067-1621-1

〈訳者あとがき〉佐野弘好
著者であるバレリー・トロエ博士は、年輪年代学研究の分野をリードする世界トップクラスの科学者である。2020年以降も著者は、中国の森林火災、気候変動に対する森林植生の応答、年輪からみたバハカリフォルニアの水文気象など、年輪研究に基礎を置いた研究(主に気候学と環境科学分野)を第一線で精力的に続け、多数の研究成果を公表している。 

本書は、樹木の年輪と年輪パターンを利用した年輪年代に基づいて気候を復元(寒暖、旱魃、激甚気象など)し、考古学、環境学、社会史学などとも連携する自然科学の1分野である年輪年代学の初歩と応用を一般読者向けに易しく述べた1冊である。 
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