2021年08月15日

「馬の耳に念仏」解説

馬を相手にありがたい念仏をいくら唱えてもむだである。いくらよいことを言い聞かせても、まるで理解できなかったり、まともに耳をかたむける気がなく、何の効果もないことのたとえ。

[使用例] 「これはみんな個人の蔵書なのかい?」〈略〉「個人ときたね」浦辺は鼻の先で笑った。「当館の特色は、個人と公の境界が無限にファジーなところにある。〈略〉要するに学長の私物を図書館の予算から購入するための隠れ蓑なんだよ。さすがに理事会から改善を勧告されているんだが、学長には馬の耳に念仏さ」
[紀田順一郎*第三閲覧室|2003]

[使用例] 約束を守らぬ国、条約を無視する国なのだ、その国に対して条約論をやっても、馬の耳に念仏じゃないか[吉田茂*大磯随想|1962]

[解説] 「馬」は、もちろん比喩で、批評の対象となるのは聞く耳をもたない人間です。ことわざは、本人に聞く気がなければ馬と同じことで、いくら道理を説いてもむだなことを強調しています。ほかにも、「牛に経文」や「犬に論語」、「猫に経」など、動物とありがたい教えを組み合わせた類例がありましたが、今日では、「馬の耳に念仏」が最もよく使われています。
 古くは「馬に念仏」といわれていたものが、江戸中期に、当時よく知られていた「馬の耳に風」(これは漢語の「馬耳東風」に由来します)と一体化して日本独自の印象的な表現となり、しだいに広まったものと推定されます。

〔英語〕There's none so deaf as those who will not hear.(聞こうとしない者ほど聞こえぬ者はない)

〔中国〕対牛弾琴(牛に向かって琴をひく)

〔朝鮮〕쇠귀에 경읽기(牛に読経)

225379FC-5B5A-49B1-8F6A-9E79FBEC0883.jpeg

『馬の耳に念仏』
作詞:ダイアモンド☆ユカイ
作曲:織田哲郎

馬鹿は死んでも治らない
お前を泣かせてばかり
どこまでも続くブルースカイ
果てなき夢 追いかける fool to cry
馬鹿は死んでも治らない
いい加減に学びなよ
夜の空照らすムーンライト
手を伸ばして掴もうとしても
隙間からこぼれてく 愛の破片飛び散って
シャンパンの泡のように
儚き夢 抱いて眠る
そんな男の song for you
馬鹿は死んでも治らない
お前を困らせてばかり
光と影 彷徨うスポットライト
刹那の旅 繰り返す fool to cry
愚かな世界だと お前はそう思うかい?
シャンパンの泡のように
儚き夢 抱いて眠る
そんな男の song for you
これが俺のすべて
そんな男の song for you
posted by koinu at 15:49| 東京 ☔| 本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

水木しげる戦記漫画

水木しげる先生本人が責任編集を務め、全身全霊を捧げて作り上げた貸本『少年戦記』がある。

「終戦記念日」には心して読みたいシリーズです。


太平洋戦争を舞台にリアルな人間像が描かれた戦記漫画に加えて、一度も復刻されていない、軍艦イラストや自ら取材に赴いたインタビュー記事、エッセイに至るまで、水木先生が手がけた全ページ収録。


『水木しげる漫画大全集』(1958-1961

貸本戦記漫画集

第一巻収録作品

「戦場の誓い」「暁の突入」「空中爆雷」「必勝雷撃隊」

解説「水木さんは現実の怖さと重さ、それに人間の可笑しさを知っている」かわぐちかいじ(漫画家)

付録「茂鐵新報」通巻1-24


第二巻収録作品

0号作戦」「壮絶! 特攻」「駆逐艦魂」「零戦総攻撃」

解説「全員が『犠牲者』、それが戦争です」ちばてつや(漫画家)

付録「茂鐵新報」2-16号(通巻49号)

posted by koinu at 11:00| 東京 ☔| 本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする