2021年02月09日

『20世紀イギリス短篇選』小野寺健編訳(全2巻)岩波文庫

短篇小説の面白さは人生のある局面を鋭く鮮かに切りとって見せる,その技の冴えにあるといってよい。

そういう実作にこと欠かぬ現代イギリスの傑作短篇から二十三篇を選りぬいておとどけする。


上巻には第一次大戦前から第二次大戦中の,また下巻には五〜七年代の作品を収められ、どの一篇にも短篇の妙味をたっぷり味わうことができる。


テレビドラマを観るよりも、刺激的な展開や想像する面白さにあふれている世界です。本書を構成された小野寺 健さんの業績結晶のように想えます。

【収録作品】

『20世紀イギリス短篇選 上』

「船路の果て」 ラドヤード・キップリング 

「故郷への手紙」 アーノルド・ベネット 

「ルイーズ」 サマセット・モーム 

「岩」E・M・フォースター 

「上の部屋の男」P・G・ウドハウス 

「キュー植物園」ヴァージニア・ウルフ 

「痛ましい事件」 ジェイムズ・ジョイス 

「指ぬき」 D・H・ロレンス 

「脱走」 ジョイス・ケアリー 

「ジョコンダの微笑」 オルダス・ハックスリー 

「幽鬼の恋人」 エリザベス・ボウエン 

「単純な生活」 H・E・ベイツ 


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『20世紀イギリス短篇選 下』

「あいつらのジャズ」 ジーン・リース

「確実な人生」 ショーン・オフェイロン

「この四十年」ノーラ・ロフツ

「レディだけの旅」オリヴィア・マニング

「届かない花束」 ウィリアム・サンソム

「蠅取紙」エリザベス・テイラー

「豪華な置時計 ミュリエル・スパーク

「愛の習慣」 ドリス・レッシング

「欠損家庭」 ウィリアム・トレヴァー

「再会」 マーガレット・ドラブル

「別れられる日」スーザン・ヒル 


(岩波文庫1987年刊行)


小野寺 健(おのでら たけし、1931919 -201811日)

英文学者、翻訳家、横浜市立大学名誉教授。神奈川県横浜市生まれ。東京大学英文科卒、同大学院に学び、1958年茨城大学専任講師、1962年横浜市立大学助教授、1967年英国リーズ大学に留学。横浜市立大学教授を96年定年退官、日本大学教授、2002年退職。文化学院・文芸学科講師。英国20世紀小説を専門とし、ジョージ・オーウェル、アニータ・ブルックナー、EM・フォースターなど翻訳多数、またエッセイ集もある。

posted by koinu at 14:26| 東京 ☀| 本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

親鸞『教行信証』総序より

「難思の弘誓は難度海を度する大船」 


人の知性ではおもいはかれない、生けるものを広く救済しようと誓った。その阿弥陀仏の本願は、渡ることが難しい荒海のような苦悩の中を生きる人を、苦しみを超えた世界へと渡らせる大きな船である。


「無碍の光明は無明の闇を破する慧日なり」

何ものにも妨げられない阿弥陀仏のひかりは、真実の智慧がない人の闇を破る太陽であろう。


「難思の弘誓は難度海を度する大船、無碍の光明は無明の闇を破する慧日なり」親鸞『教行信証』総序より

posted by koinu at 08:04| 東京 ☀| 本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする