2020年12月20日

『リテラリーゴシック・イン・ジャパン: 文学的ゴシック作品選』(ちくま文庫)

世界の本質的な残酷さ。いやおうなく人間の暗黒面へと向かう言葉。鮮烈なレトリックによって描かれる不穏な名作の数々を「文学的ゴシック」の名のもとに集める。白秋、鏡花から乱歩、三島、澁澤を経て現在第一線で活躍する作家までを招き、新たなジャンルの創成を宣言する一冊。


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収録作品

.黎明

北原白秋  「夜」

泉鏡花   「絵本の春」

宮沢賢治  「毒もみのすきな署長さん」


.戦前ミステリの達成

江戸川乱歩 「残虐への郷愁」

横溝正史  「かいやぐら物語」

小栗虫太郎 「失楽園殺人事件」


.「血と薔薇」の時代

三島由紀夫 「月澹荘綺譚」

倉橋由美子 「醜魔たち」

塚本邦雄  「僧帽筋」

塚本邦雄  三十三首

高橋睦郎  「第九の欠落を含む十の詩篇」

吉岡実   「僧侶」

中井英夫  「薔薇の縛め」

澁澤龍彦  「幼児殺戮者」


.幻想文学の領土から

須永朝彦  「就眠儀式」

金井美恵子 「兎」

葛原妙子  三十三首

高柳重信  十一句

吉田知子  「大広間」

竹内健   「紫色の丘」

赤江瀑   「花曝れ首」

藤原月彦  三十三句

山尾悠子  「傳説」

古井由吉  「眉雨」

皆川博子  「春の滅び」

久世光彦  「人攫いの午後」


.文学的ゴシックの現在

乙一    「暗黒系 goth

伊藤計劃  「セカイ、蛮族、ぼく。」

桜庭一樹  「ジャングリン・パパの愛撫の手」

京極夏彦  「逃げよう」

小川洋子  「老婆J」

大槻ケンヂ 「ステーシー異聞 再殺部隊隊長の回想」

倉阪鬼一郎 「老年」

金原ひとみ 「ミンク」

木下古栗  「デーモン日暮」

藤野可織  「今日の心霊」

中里友香  「人魚の肉」

川口晴美  「壁」

高原英理  「グレー・グレー」


編者

高原英理(たかはら・えいり)
1959年生。立教大学文学部日本文学科卒業。東京工業大学大学院社会理工学研究科博士後期課程修了(価値システム専攻)。博士(学術) 

1985年第1回幻想文学新人賞受賞。 

1996年第39回群像新人文学賞評論部門優秀作受賞。 

主要著作『少女領域』『エイリア綺譚集』(国書刊行会)『闇の司』(角川春樹事務所)『無垢の力』『ゴシックハート』『不機嫌な姫とブルックナー団』(講談社)『ゴシックスピリット』(朝日新聞社)『抒情的恐怖群』『神野悪五郎只今退散仕る』(毎日新聞社)『月光果樹園』(平凡社)『アルケミックな記憶』(書苑新社)『うさと私』(書肆侃侃房)『怪談生活』『歌人紫宮透の短くはるかな生涯』(立東舎) 

編著『書物の王国鉱物』(国書刊行会)『リテラリーゴシック・イン・ジャパン』『ファイン/キュート』(筑摩書房)『ガール・イン・ザ・ダーク』『深淵と浮遊』(講談社) 

posted by koinu at 20:48| 東京 ☀| 本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする