2020年05月30日

『二階の住人とその時代 転形期のサブカルチャー私史』大塚英志(星海社新書)

二階の住人とその時代 転形期のサブカルチャー私史』大塚英志(星海社新書)


【内容紹介】 

時は一九七八年。東京は新橋にひっそりと佇む、今はなきビルの「二階」に、その編集部はあった。そこに住み着くようにして働き始めたのは、まだ行くあてすら定かではなかった若者たち。のちに「おたく」文化の担い手として歴史に名を残すことになる彼らが集ったその「二階」は、胡散臭くもじつに「奇妙で幸福な場所」だった―。


一九八〇年にアルバイトとして「二階」で編集者の道を歩み始め、八〇年代を通して巻き起こった、今日に至る「おたく」文化の萌芽とメディア産業の地殻変動の歴史を目撃してきた大塚英志がよみがえらせる、''あの,,時代の記憶。これはサブカル文化史料にして、極上の青春譚である。


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【目次】

第1章 そもそも「徳間書店の二階」とはどういう場所だったのか

第2章 『アサヒ芸能』とサブカルチャーの時代

第3章 徳間康快と戦時下のアヴァンギャルド

第4章 歴史書編集者・校條満の「歴史」的な仕事

第5章 劇画誌編集としての鈴木敏夫

第6章 そうだ、西崎義展に一度だけ会ったのだった

第7章 『宇宙戦艦ヤマト』と「歴史的」でなかったぼくたち

第8章 『アニメージュ』は「三人の女子高生」から始まった

第9章 最初の〈おたく〉たちと「リスト」と「上映会」の日々

第10章 「ファンたち」の血脈

第11章 「アニメ誌編集の作法」を創った人たちがいた

第12章 「橋本名人」が二階の住人だった頃

第13章 「ガンプラ」はいかにして生まれたか

第14章 そもそもぼくはいかにして「二階」にたどりついたか

第15章 尾形英夫、アニメーターにまんがを描かせる

第16章 浪花愛と「アニパロ」の誕生の頃

第17章 シャアのシャワーシーン、そして『アニメージュ』と『ガンダム』の蜜月

第18章 安彦良和はアイドルである。しかし…

第19章 『アニメージュ』、宮崎駿に「転向」する

第20章 池田憲章はアニメーションを語ることばをつくらなくてはいけないと考える

第21章 「ロリコンブーム」と宮崎駿の白娘萌え

第22章 『ヤマト』の「終わり」と金田チルドレンの出現

第23章 テレビアニメを見て育った人がテレビアニメをつくる

第24章 押井『ルパン』と教養化するアニメーション

第25章 二階の「正社員」たちは「マスコミ志願」だった

第26章 「暴走アニメーター」とは何者だったのか

第27章 庵野秀明には「住む家」はなかったが「居場所」があった

第28章 データ原口のデータベースな生き方

第29章 そしてみんな角川に行った…わけではなかった


本書は2012年2月号から2014年6月号にかけて『熱風』(スタジオジブリ)に発表された同名連載を、加筆修正のうえ新書化したものです。


大塚英志   まんが原作者・批評家 

1958年東京都生まれ。筑波大学卒。80年代を徳間書店、白夜書房、角川書店で編集者として活動。詳細は『「おたく」の精神史』、本書『二階の住人とその時代』を参照。まんが原作者としての近作に『クウデタア2』『恋する民俗学者』(ともにhttp://comic-walker.com/)、「コミックウォーカー」内に自腹で自主制作サイト「大塚英志漫画」を主宰。批評家としては、文学・民俗学・政治についての著作多数。

posted by koinu at 15:00| 東京 ☀| 本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「あの旗を撃て!『アニメージュ』血風録」尾形英夫(発行/オークラ出版)

スタジオジブリ全面協力。『アニメージュ』を創刊、宮崎アニメをプロデュースしたアニメブームの仕掛け人が書き下ろす半生紀。


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アニメ情報専門誌「アニメージュ」の初代編集長・尾形英夫が、前史である「テレビランド」時代から、「アニメージュ」創刊する。

初期編集メンバーにはアニメーション制作に詳しい人がなく、「アサヒ芸能」などの外部から人員たちという異例な事態。それだけに他アニメ誌面とは違う、異色な取り組みとなる。そして虫プロ商事「COM」編集長くに関わった石井文男と校條満はマンガ編集経験があって、学生たち若い編集者たちを鍛えながら月刊誌として運営することになる。

マンガ「ナウシカ」連載からジブリ作品が生まれて、誌面の方針が変わってゆく。徳間書店のアニメ映画が言及され、『風の谷のナウシカ』『アリオン』『天空の城ラピュタ』、そして『となりのトトロ』。あとは『魔女の宅急便』とか『平成狸合戦ぽんぽこ』などに関わった舞台裏が語られる資料性の高い内容。


「アニメージュ」にかかわった宮崎駿、高畑勲、鈴木敏夫、富野由悠季、安彦良和、池田憲章、ササキバラ=ゴウ、古林英明らがコメントを寄せている。表紙は宮崎駿。


尾形英夫 昭和8年2月20日生。宮城県気仙沼市出身。明治大学卒。昭和36年徳間書店(アサヒ芸能出版株式会社)入社。『アサヒ芸能』編集部、『月刊テレビランド』編集長を経て、『月刊アニメージュ』を創刊、初代編集長を務める。「風の谷のナウシカ」などスタジオジブリ作品を企画プロデュース、スタジオジブリ設立にも尽力する。平成6年、徳間書店常務取締役として同社退社。現・株式会社TMF代表取締役。

posted by koinu at 13:08| 東京 ☀| 本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

映画『アリオン』スタッフ

製作:徳間康快 磯邊律男 春名和雄 伊藤昌典

企画:徳間書店 日本サンライズ

アリオン製作委員会:

山下辰巳 熊谷繁夫 田中利通 山浦栄二 森江宏 布川功

構成:川又千秋

脚本:田中晶子 安彦良和

音楽:久石譲

キャラクターデザイン 作画監督:安彦良和

キャラクターデザイン 協力:山岸凉子

美術監督:金子英俊


音響監督:千葉耕一

撮影監督:斉藤秋男

プロデューサー:尾形英夫 中川宏徳 山田哲久


原作・監督:安彦良和


- エンディングクレジット

演出:浜津守

原画:

塩山紀生 神村幸子 稲野義信 渡辺浩 金山明博 千明孝一 うつのみやさとる 金森賢二

佐久間しげ子 小林一三 篠田章 瀬沼靖治 坂本三郎 山内貴美子

遠藤麻未 坂本英明 大川弘義 遠藤栄一 牧野行洋 加藤義貴

内田順久 竹之内節子 斉藤格 福井亨子 向山祐治 土器手司 大貫健一

スタジオサニー マジックバス

作画監督補佐:高橋久美子 大橋誉志光

動画:鈴木美穂 服部真奈美 石割悦子 福本千津子 高橋祐子 田中健一 竹之内節子 大曽根真智子 西河広実 木村光雄 川元利浩 柘植直治 吉橋さち子 村上貴信 福井智子 西沢昇 橋本千鶴子 上田和子 足立みいこ 杉山嘉苗 漆戸晃 南黒沢由美

スタジオファンタジア スタジオダブ スタジオライブ 日本動画社 NVC

動画チェック:工藤千恵子 向山祐治

背景:平田秀一 日渡ひろみ 伊藤主圭 海老沢一男 青木龍夫 柴田千佳子 下野哲人 西村くに子 横瀬直土 有田秀一 原田謙一

アートランド スタジオ風雅 スタジオ・イースター アトリエ・ムサ

色指定:水田信子

仕上:サンライズスタジオ 京都アニメーション スタジオファンタジア 協栄プロダクション スタジオゼップ

IMスタジオ スタジオビーム うさぎ屋 マキ・プロ グループ・ジョイ

日本動画社 スタジオ九魔 タカプロダクション AIC

色指定補佐:井延恭子 佐々木尚子

仕上検査:前とも子

仕上処理:吉森良子

特殊効果:干場豊 矢部貴子

タイトル:牧正宏

撮影:旭プロダクション

奥井敦 古林一太 伊藤修一 酒井幸徳

エリアル合成:平田隆文 古宮慶多

撮影協力:トランス・アーツ

編集:井上和夫 布施由美子(井上編集室)

音響制作:千田啓子

効果:佐藤一俊

効果助手:矢崎清孝

調整:井上秀司

調整助手:大谷六良 住谷真 福島弘治

音響助手:依田章良 中井聡

録音:東京テレビセンター

設定制作 演出助手:山口美浩

制作:西河稔 富岡秀行

制作進行:藤本容伯 岡田聡 太田博之

宣伝担当:井口貴史

音楽制作:徳間ジャパン

プロデューサー:三浦光紀

宣伝プロデューサー:和田豊 縣慎一

ディレクター:島袋晃 渡辺隆文

アリオン製作委員会:徳間書店 加藤博之 大塚勤 金子彰 鈴木敏夫

小林智子 横尾道男 谷中あつ子

博報堂 渡辺隆英 宮崎至朗 小島信雄 鈴木伸子

丸紅 福田耕三 矢島作男 宇佐美孝昭 高橋孝蔵 植田昌生 大川原久人

日本サンライズ 福島康正 真野昇 斉藤治子

プロモーションフィルム製作:寺沢賢 宮崎まさ夫

協力:宮田昭一 ケイコマーシャル ガルエンタープライズ DOLBY STEREO

技術協力:極東コンチネンタル梶@森幹生

現像:東京現像所

声のキャスト

アリオン:中原茂

レスフィーナ:高橋美紀

セネカ:田中真弓

アポロン:鈴置洋孝

アテナ:勝生真沙子

ハデス:大塚周男

ポセイドン:小林清志

ゼウス:大久保正信

リュカオーン:永井一郎

デメテル:武藤礼子

黒の獅子王(プロメテウス):田中秀幸

幼い日のアリオン:小宮和枝

ガイア:来宮良子

ギド:西尾徳

ヘラクレス:郷里大輔

アレース:島田敏

ピオ:太田貴子

エートス:宮内幸平

エートスの妻:京田尚子

祭司:西村知道

posted by koinu at 09:00| 東京 ☁| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

空のかたまりを 砕く

「転身」 蜂飼耳


守ろう としてさしのべたつばさの

目にしみる そらとの界

西のひかりに背中を衝かれ そのはずみで

たら たり たる たれ たれ たれ

なみだに にたものを 腋のしたから

したたる アマ ミズ

したたる ユキ ドケ ミズ


いつまでも変わることのない

しかし ゆっくりと うつりつつある

おびただしい相似形がそらを

空のかたまりを 砕く

まばたきをせずにみている

あのなかに

あたしと


おもいの矛先をひたと揃え

よびかわしたものがいて、

でもな

いまや

見分けることが できない

みらいにつなぐためには記憶を

洗い流さなければならなかったひとよ

腋のした そこへ きつく抱いた

はじめてのたまごの ふたつはかえり

残るひとつは だめで つぎに


わたしはその中にいて、

ひいていく体温を

きょうだいたちのあかいあかい心拍に

捧げ


これで なん度目か

世界から こぼれ落ちるるる

「むすばれること」それさえ知らず

流れるあなたあたしあたしたち

すべての

守ろう としてさしのべられたつばさの

尖端に あつまり

無数の目が

みている

つぎの

巣の中


『蜂飼耳 詩集』(思潮社)より

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posted by koinu at 06:04| 東京 ☀| 観測 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする