2019年06月25日

『折りたたみ北京』 現代中国SFアンソロジー (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

中国に史上初のヒューゴー賞をもたらした「円」など7作家の13作品を、『紙の動物園』著者のケン・リュウが選び収録。いま一番SFが熱い国・中国の粋を集めたアンソロジー。
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 ”交替”が始まった。これが二十四時間ごとに繰り返されているプロセスだ。世界が回転し始める。鋼鉄とコンクリートが折りたたまれ、きしみ、ぶつかる音が、工場の組立ラインがきしみを上げて止まるときのように、あたりに響き渡る。街の高層ビルが集まって巨大なブロックとなり、ネオンサインや入口の日よけやバルコニーなど外に突き出した設備は建物のなかに引っこむか、平らになって壁に皮膚のように薄く張りつく。あらゆる空間を利用して、建物は最小限の空間に収まっていく。「折りたたみ北京」より。

【収録作品】

鼠年(陳楸帆)/麗江の魚(陳楸帆)/沙嘴の花(陳楸帆)/百鬼夜行街(夏笳)/童童の夏(夏笳)/龍馬夜行(夏笳)/沈黙都市(馬伯庸)/見えない惑星(郝景芳)/折りたたみ北京(郝景芳)/コールガール(糖匪)/蛍火の墓(程 婧波)/円(劉慈欣)/神様の介護係(劉慈欣)/エッセイ

ケン・リュウ   KEN LIU
1976年、中国・甘粛省生まれ。8歳のときに米国に移り、以降カリフォルニア州、コネチカット州で育つ。ハーヴァード大学にて英文学、コンピューターサイエンスを学ぶ。プログラマーを経て、ロースクールにて法律を勉強したのち、弁護士として働く。2002年、作家デビュー。2011年に発表した短編『紙の動物園』で、ヒューゴー賞・ネビュラ賞・世界幻想文学大賞の短編部門を制する史上初の3冠に輝く。2015年には初の長編となる『蒲公英王朝記』を刊行。中国SFの翻訳も積極的に行っている。
https://wired.jp/2017/05/20/ken-liu/
posted by koinu at 13:00| 東京 ☁| 本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする