2019年05月16日

『おおきな木』シェル・シルヴァスタイン作 ; 村上春樹:訳(原題:The Giving Tree)

リンゴの木と少年は友達であった。ともに遊び、心を通わせていた。
しかし少年は大人になってゆきお金が必要になる。
木は「私の果実を売りなさい」と言う。少年は果実をすべて持っていった。
しばらくして、大人になったその子は家が必要になる。
木は「私の枝で家を建てなさい」と言う。
その子は枝をすべて持っていった。
また時が経ち、男は「悲しいので遠くへ行きたい」と言う。
木は「私の幹で舟を作りなさい」と言う。
男は幹を持っていった。
木は それで うれしかった・・・
だけど それは ほんとかな。

時が経ち、男は年老いて帰ってきた。そして「疲れたので休む場所がほしい」と言う。
木は「切り株の私に腰をかけなさい」と言う。
男は腰をかけた。
木は幸せだった


訳者あとがきより
あなたはこの木に似ているかもしれません。
あなたはこの少年に似ているかもしれません。
それともひょっとして、両方に似ているかもしれません。
あなたは木であり、また少年であるかもしれません。
あなたがこの物語の中に何を感じるかは、もちろんあなたの自由です。
それをあえて言葉にする必要もありません。
そのために物語というものがあるのです。
物語は人の心を映す自然の鏡のようなものなのです。
(村上春樹)

いつでもそこにある木。成長して変わっていく少年。
それでも木は少年に惜しみない愛を与え続けた・・・
何度でも読み返したい、シルヴァスタインのロングセラー絵本。
posted by koinu at 10:00| 東京 ☀| 本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする