2019年02月08日

Ex:Re(エクス:レイ)BBC Radio 6 Music

ロンドン出身のインディーバンドDaughterで、ヴォーカル&ギターを務めるエレナ・トンラが、Ex:Re(エクス:レイ)名義で初ソロ・アルバム『Ex:Re』をリリース。


「CRUSHING」EX:RE
https://youtu.be/l_Pf7z9Zr70


アルバムから収録曲“Romance”の〈BBC Radio 6 Music〉におけるスタジオ・ライヴ映像が公開。
EX:RE BBCLIVE


4ADならではの耽美と頽廃が色濃く漂うアルバム『エクス:レイ』を発表した絶好のタイミングでのライヴは、1曲目でチェロが効果的に響く、新作のなかでも印象深い“New York”で空気感をすぐに作りだした。
https://qetic.jp/music/4ad-190206/308266/
プロジェクト名Ex:Reは 「Regarding ex (元カレについて)」と「 X- Ray(レントゲン)」という意味。
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2019年02月07日

節制と変転するありさま。

移行する時には、真理を語るカード。
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映画『ミスターガラス』

ナイト・シャラマン監督『アンブレイカブル』『スプリット』の続編登場。

 24もの人格を持つ多重人格者のケヴィン。9歳の少年や老齢のイギリス人女性、そして「ビースト」と呼ばれる恐ろしい人食い鬼など、ケヴィンの全人格の総称は「群れ」と呼ばれる。デヴィッドと「群れ」の二人は、精神分析医のエリー・ステイプル(サラ・ポールソン)にミスター・ガラスが収容されている精神病院へ連行される。

posted by koinu at 09:00| 東京 ☀| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月06日

対極―デーモンの幻想 アルフレート・クービン

〔あらすじ〕ジンギスーカンの末裔である碧眼の種族が隠れ棲む天山山脈の麓に、ひそかに建設された「夢の国」−現代文明に安住できず、その進歩から取り残された精神的・肉体的な疎外者を住民とするこの国の首都ペルレで、人びとはヨーロッパ各地から運んできた前世紀の廃屋や遣物の中で時代遅れの衣裳を着て独得の奇習に閉じこもって暮らしている。外界との交流を厳重に規制するこの国の建設者パーテラは、謎の力によって人びとの身も心も呪縛している至上の支配者で、彼の一顰一笑はそのまま、暗黙のうちに人びとの運命を左右する。彼の内面の絶望と苦悩を反映するかのように、ペルレの空には陽も月もなく、低く垂れこめた雲の下に、限りなく単調な灰色の世界がひろがっている。 

 パーテラの幼馴染である物語の語り手「ぼく」は、ミュンヘンに住む挿絵画家であるが、ある日、突然訪ねてきたパーテラの使者から、この国への招待状と十万マルクの旅費を贈られる。「ぼく」は、芸術家にもちまえの好奇心からこの招待に応じ、妻とともに、黒海とカスピ海を渡る長途の汽車の旅を経て、ベルレに到着する(第一部 呼び声)。

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 「ぼく」はパーテラの風変りな創造物と、夢の市民の奇態な日常生活に好奇の目をみはるが、やがて次第に。この国を支配する運命に巻き込まれ、呪縛に捉えられる。愛の美食家ブレンデル男爵、快楽主義の軍人ドーヌミ、醜怪な手を持つ同業の画家カストリンギウス、肥満した医師ランペンボーゲンとその奔放な妻メリッタ、哲人床屋とその助手の猿のショヴァンニ、亡命の皇女X老嬢、シラミの研究に血道をあげるコルントイル老教授。などなどの変人奇人が、「ぼく」の交友範囲に集まって、それぞれ呪われた運命を分与する。「ぼく」の妻は、病弱な心身に痛手を受けて死ぬ(第二部 ペルレ)。

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 やがて、アメリカの億万長者ベルが移住してくるにおよんで、この国の没落が始まる。ベルはパーテラの敵対者として、人びとに自由と進歩を約束する。しかし彼が無頼漢を集めて革命を起そうとするや、ペルレに嗜眠病が流行する。そして人ぴとがふたたび目をさましたとき、ペルレは動物の天国になっている。猛獣や毒蛇が跳梁し、イナゴやアリがはびこり、家畜も野性に還って人びとに襲いかかる。と同時に、家、家具、衣服、食料などあらゆる物質に原因不明の内部崩壊が始まり、死の恐怖がひろがる。突如として人びとは肉の欲望に燃え、殺戮と破壊の血をたぎらせる。哲人床屋は倫理を説いて吊され、医者は食料をごまかして串焼きにされる。その妻メリッタは犬と共寝してその餌食になり、彼女を愛したプレソデルは発狂して恋人の姐の湧いた首を抱いて果てる。同業の画家は夜盗に成り下って死にい老教授は絶望して入水自殺する。狂気はとめるすべもなく、ついにペルレは火の海と化し、言語を絶する地獄絵図め中で倒壊する(第三部夢の国の没落)。 


−−外部の世界からロシア・軍が進駐してきたとき、瓦瞳の山と化したペルレに生存していたのは、「ぼく」とベルとX皇女のほか数人に過ぎなかった。外の世界の人びとは、そこに夢の国があったことも、ベルが投石で倒した宿敵パーテラが、実は呪いのこもる蝋人形であったことも、だれも信じようとしなかった。

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訳者あとがき
 この翻訳の原本は、Alfred Kubin: Die andere Seite : Nvmohenbureer Verlaeshandlunff. Miinchen. IQfiSです。
 原題名の『ディーアンデレーザイテ』は、「他の側面」というほどの意味ですが、この小説のエピローグーとくに結語の「造物主は半陰陽だ」にちなんで『対極』としました。また副題の「デーモンの幻想」というのは、著者の僚友であった画家カンディンスキーの、この小説にたいする評言からとったものです。
 タービン(一八七七〜 一九五九)は、北ボヘミア生まれのオーストリアの両家です。幼いころから描画に長じていましたが、十歳のとき母親を喪い、退役軍人であった父親との折り合いが悪く、また、最初ザルツブルクの工業学校で工芸職人になるコースに学んだり、伯父の写真技師のもとで徒弟生活をしなければならなかったりして、かなり欝屈した青少年時代を送ったようです。このため、母親ゆずりの繊細な神経に障害をおこし精神的な危機に何度か陥って、錆びたピストルで自殺をはかったり精神病院に入ったりしたこともありました。ショーペッハウェルをはじめとする哲学書や文学書に親しんだり、博物誌や旅行記を濫読したりしたのもこの時期だったようです。
 しかし、一八九八年、ある遺産を得てミュンヘンで絵を学び、ほどなく怪奇と幻想をよろこぶ世紀末の時流に迎えられて、特異な才能をもつ素描家として世に出ました。その後一九〇六年に、祖国のイッ河畔ッヴィクレ卜ットに古い館を買って永住の居を定めましたが、ミュンヘンの若い画家たちとの交流が切れたわけではなく、一九〇九年にはミュンヘンの新芸術家同盟の一員となり、間もなくこの同盟から派生したブラウエーライター(青騎士)のメンバーにも加わっています。この青騎士のグループは、カンディンスキー、マルク、クレーらを擁し
て、ドイツ表現主義の前衛運動を推進した今世紀美術の清新な脈詩です。タービンは、この前衛運動を暖い目で見守りながら(無名時代のクレーのデッサンの最初の理解者・買い手はクービンだったといわれています)、ボッシュ、ブリューゲル、ゴヤ、ルドン、ムンクらの系譜を継ぐ孤独な幻視者としての制作を深めてゆきました。彼の制作には、彩色画はあまりなく、ほとんどが黒白の素描・版画です。また、E・T・A・ホフマン、ポー、ドストエフスキーなどのすぐれた挿絵両家としても知られています。
 この間、一九〇八年に出版されたのがこの小説で、これは後にも先にもタービンのただ一冊の小説です。自伝によると、この小説を彼は十二週間で書き上げ、四週間かかって挿絵を入れたということです。年代的に見ると、この小説の執筆は、彼が画家としての最初の成功から、もっと成熟した仕市に向う過渡的な時期にあたっており、この転機にある心の情況を、彼は描画とは違う別の手段で告白し、客観化してみたかったのでしょう。自分本来の仕事でないこの小説が、果たして読者の鑑賞にたえられるものかどうか、この小説が逆効果になって、絵の仕事まで文学的な目で見られるようになるのではないかなど、出版にあたってあれこれ思い悩んだことが自伝に見えています。しかし、出版した結果はかなり好評をもって迎えられたようです。そして半世紀以上もたった今日では、当時よりさらに評価が高く、カフカを先取する小説だとの評もあって、フランス、イタリア、ポーランドおよびアメリカで翻訳されています。それは、ちょうど、孤独な幻視者である彼の絵が、現代の幻想絵画の光駆として再評価されるのと同じ時代の趨勢でしょう。
 タービンの画集や研究書は、第二次大戦後に出版されたドイツ語版のもので数種にのぼっていますが、そのなかでも、Anneliese Hewig: Phantastische Wirklichkeit; W. Fink Verlag。 Miinchen。 1967は、とくにこの小説だけに的をしばった研究書です。

  わが国では、中央公論社の雑誌『海』(昭和四十六年三月号)で、「タービン特集」の企画かおりましたが、そのなかに、彼の前半生の自伝『わが生涯より』(菊盛英夫氏訳)と、彼の臨終に立会った木暮亮氏の『死の床のタービン』の貴重な文章が収録されていることを付記しておきます。この訳業を、私は、同じ同人雑誌のメンバーながらまだお目にかかったことのないD氏に捧げる心算でした。同氏が別の出版社からこの翻訳を頼まれた際、私かすでに手をつけているのを知って、進んで辞退される意向を本書の出版社を通じて申し越されたからです。昨夏、ヨーロッパへ旅した折、私か気ままな旅には荷の重いこの仕事をたずさえて行ったのも、同氏の友情あふれる心づかいに一日も早く報いなければと思ったからでした。その後、同氏はおそらく、この小説をわが国の読書界へ贈るのが焦眉の急を要する問題だと考えなおされたのでしょう。共訳者をまじえた同氏の訳書が、他社より別の標題で前後して出版されることになるのを、出版社も私も訳了後に知りました。そんなわけでこの小説には、別の訳書もあることを断っておきます。
 なお、わが国では埋もれていたこの小説の出版を快諾された法政大学出版局の稲義人氏、ならびに、挿絵を含む困難な造本に熱意をもってあたっていただいた同局の藤田信行氏に敬意をこめてお礼を申上げます。

昭和四十六年三月 野村太郎
訳者あとがき 法政大学出版局1971年

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野村太郎 1927年東京に生まれる。

東京大学文学部独逸文学科に学ぶ。もと法政大学教授・多摩美術大学講師。現在、美術評論家、美術評論家連盟会員。

編著書:「ドイツ・オーストリアの美術」(小学館)、「カンディンスキーと表現主義」(中央公論社)、「現代美術・情念の人間」(講談社)、「ムンク」(新潮社)、「西洋の美術」(社会思潮社)、訳書:メーリング「呪われた絵画」(美術出版社)、クービン「対極」(法政大学出版局)、トーマス「20世紀の美術」(美術出版社)、ネーベハイ「クリムト」(美術公論社)、モーア「西洋シンボル事典」(八坂書房) など。

訳書と著者の原題

W. Mehring: Verrufene Malerei

A. Kubin: Die andere Seite

K. Thomas: Kunst des 20. Jahrhunderts

ch. M. Nebehay: Gustav Klimt Dokumentation

G. H. Mohr: Lexikon der Symbole


瓦礫 の国からの帰還 

A・クービンの幻想小説職裏面臨における夢 ・空間 ・眩盤

https://tokyo-metro-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=1524&item_no=1&attribute_id=18&file_no=1

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2019年02月05日

「素描画家アルフレート・クービン」 

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Alfred Kubin(1877-1959). ボヘミアのリトムニェジツェ(Litoměřice)生まれ。幻想絵画家。

https://youtu.be/nGcttGwyXWw

「最近になってやっと、ぼくは、ぼくの内にあって適切な形を得ようとしているものが、精神的な中間領域――すなわち薄明の世界であることが、すこしく明瞭にわかるようになった。ぼくが創ったものは、すべて、この半陰陽の薄明領域の烙印をもっている。しかし、ぼくは、それらがどのくらい深くその根を日常生活に沈めているか、言うことはできない。明らかに動揺している特別な瞬間に、ぼくは、あたかも地下のどこかに、あらゆる生命を互いに結合させる神秘的な液体が流れるかのような、ある予感に襲われる。」

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【関連エントリー】

アルフレート・クービン(Alfred Kubin)オーストリアの表現主義・幻想画家

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10368946953.html

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『失楽園測量地図』種村季弘

おお 季節よ 城よ

無疵なこころが何処にある?

 ――A・ラムボオ 

 画家が詩や小説を書き、文学者が絵を描くことは、必ずしも珍しくはない。それがたんなる知的スノビズムやディレッタンティズムであればさして問題はない。気晴らしの余技はいうまでもなく、大方、本来の仕事の方もつまらないにきまっているからである。しかしカフカやゴーゴリが原稿の余白に引っ掻いた(クリツツエルン)夢魔的なデッサンや、ピカソやキリコの自動記述テキストとなると、本来の仕事の補足的資料という以上の発見的照明の一光源となりはしまいか。ハンス・アルプの場合はどうか。彼は具体芸術の彫刻家だろうか。それとも二十世紀最高のナンセンス詩人だろうか。ヴィクトル・ユゴーの超現実的絵画、シュティフタ―やストリンドベルヒの特異な風景画は、ほとんどそれ自体として賞玩にたえる。ウィリアム・ブレイクは? ディーノ・ブッツァーティは? 後者は幻想小説家、形而上絵画の画家であるだけではなく、両者の交点でエロティック・コミックスを描いてさえいる。

 さてしからば、アルフレッド・クービンは一体どんな水陸両棲的動物であろうか。彼はまず挿絵画家であり、ポオ、ホフマン、ハウフ、ジャン・パウル、クライスト、ネルヴァル、フローベール、バルザック、ドストエフスキー、カフカ、トラ―クルの挿絵を描いた。同時にしかし、凄惨な自叙伝『わが生涯より』をはじめとする晩年の数編の散文作品を書いた文章家であり、生涯に唯一冊であるが謎めいた幻想小説『対極』(原題はDie andere Seite、「もう一つの側」の意)を公にした小説家でもある。両棲的双極性はクービンの生涯のいたるところに及んでいる。たとえば彼は、みずからを「芸術家であるとともに憂鬱家、見者」であると感じていた。生涯を二分すれば、前半生は二度にわたるバルカン旅行をふくむ精力的旅行家であったが、一九〇六年を境として愛妻とともにヴェルンシュタイン近郊ツヴィツクレート城に隠遁してからは、外界とのあらゆる交通を遮断して、さながら生けるがまま葬られた人のようにひたすらデッサンを描くのみの、五十余年に及ぶ絶対の隠遁生活に入った。問題はこの双面性があらゆる可能性を渉猟して行くところ可ならざるなき力の過剰の所産であるか、あるいはむしろ、本来一体であるはずのものが力の欠如もしくは弱さの相の下に二つに分裂してあらわれたかである。あきらかにクービンは後者の場合に属する。天上と地上、生と死とを巨大な幻視力によって一跨ぎにしたように、詩と絵画の境界をも巨人的に跨ぎ越したブレイクの活力は、世紀転回期に遭遇したクービンにはすでにないのである。事実、批評家たちはたえず彼の欠乏を指摘してきた。そして欠乏においてすら彼は双面的である。すなわち、絵画的には「あまりにも文学的」であり、「彼のデッサンはあまりにも未熟で、とうてい幻想を表現すべき手段(てだて)をもたない」(『ベルリーナ・ターゲブラット』紙個展評)。「彼の散文はそのデッサンと同じ精神の所産であって、同じ長所と同じ弱点をもっている。すなわち、雰囲気の未曾有の濃密さにくらべて登場人物の心理的性格造型が希薄なのだ」(ウィーラント・シュミート)

 古拙な未熟さなしには表現されない幻想が存在するのだという、プリミティヴ絵画以後自明となった認識がのっけから忌避されている点を除けば、右の表現はおおむね正しい。そうはいっても、それがただちにクービン論のポイントにもなりはしない。絵画の文学性は世紀末画家通有の特性であり、濃密な雰囲気描写と性格造型の希薄さをいうなら、ポオ以降の一連の作家たちは意図的にそれを目指してきたとも考えられて、いずれも特にクービン固有の弱点でも長所でもないからである。

 一般に、ひとりの作家を既に概括の終わった時代様式から定義して事足れりとするほど味気ない話はあるまい。時代精神の拘束を免れえた作家はないとしても、一人の作家を形成しているのは彼が属していた共同体(もしくはその不在)や一回限りの個人的体験やの宿命でもある。その意味では、ストリンドベルヒ風の告白文学『わが生涯より』は、とりわけ彼の個人体験をうかがう意味では重要な作品であろう。そこに描かれている幼年時以来の酸鼻をきわめた相次ぐ近親者の死(実母、継母、婚約者、父)は、後年、スキンシップそのものに濃厚な死臭のたちこめていたこの画家が、くり返し胎児をはらむ骸骨の女を描いた消息を如実に説明してくれる。ク−ビンにとっては、死は生を孕み、生は死を懐胎していた。無力な少年クービンを襲った圧倒的な死は、恐ろしい父性、気まぐれな専制君主、巨大な偶像の相貌を帯びていたに違いない。同時に愛する故人の死は死者追慕の情を喚起する。こうして死は父性恐怖として外界から夢魔的に彼にのしかかる強迫となり、同時に母性思慕となって内部にかすかに甘美な熟れた香を放って懐胎されるであろう。『わが生涯より』を貫通しているのは、このイローニッシュな死の想念のドラマである。

『海』1971年3月号「クビーン特集」の種村季弘「失楽園測量地図」。クビーンの『対極』(裏面)出版に壮大なカカーニエン(ハンガリー・オーストリア帝国)文学論。クビーン特集は種村先生の「主導」でこの論文載せるための特集だった。


「没落のパラダイス――アルフレッド・クービン」

「苦悩はあまりにも深かった。もしも詩人オスカー・A・H・シュミッツの妹ヘトウィッヒが出現していなければ、失意と不安のうちに確実に衰弱死するか、それとも狂気の闇に陥っていたかであろう。翌年二人は結婚し、南フランスとイタリア、パリとウィーンへの旅行がはじまる。外界とクービンの間にやや幸福な均衡が保たれた、それが唯一の数年であった。以後、一九〇六年に手に入れたヴェルンシュタイン近郊のツヴィックレート城にヘトウィッヒと隠棲してからというもの、クービンはあらゆる外界との交通を絶って、数人の芸術家との手紙のやりとりと数回のバルカン旅行を除いては、さながら生きながら自らを埋葬したもののように、描くことによって、ひたすら描くことによってしか生きなかった。」


「おそらくクービンにおけるこの世界逃避の意味をもっともよく理解していたのは、『日記』(一九一五年)に次のように書いたパウル・クレーであった。クレーはこの不安と死の夢魔的世界への孤立が、同時に無際限の現実破壊に通じている消息をさえ、正確に見抜いている。「かれは生理的に耐えられなくなって、この世を逃れた。しかし、かれの逃避は中途半端に終り、結晶したものを憧憬しながらも、現象界の泥濘に足をとられた。かれの芸術によれば、この世界とは毒そのものであり、破滅であった。だが、クービンには才能があった。破壊することにかけては、頭の先からつま先まで生気に溢れていた」(南原実訳)」

種村季弘「没落のパラダイス――アルフレッド・クービン」より

posted by koinu at 15:00| 東京 ☁| 美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Led Zeppelin /幻惑されて- Dazed And Confused

Led Zeppelin / MOTHERSHIP - マザーシップ〜レッド・ツェッペリン・ベスト 

(Disc 1)
1. グッド・タイムズ・バッド・タイムズ
2. コミュニケイション・ブレイクダウン
3. 幻惑されて
4. ゴナ・リーヴ・ユー
5. 胸いっぱいの愛を
6. ランブル・オン
7. ハートブレイカー
8. 移民の歌
9. 貴方を愛しつづけて
10. ロックン・ロール
11. ブラック・ドッグ
12. レヴィー・ブレイクス
13. 天国への階段



(Disc 2)
1. 永遠の詩
2. 丘のむこうに
3. ディジャ・メイク・ハー
4. ノー・クォーター
5. トランプルド・アンダー・フット
6. 聖なる館
7. カシミール
8. 俺の罪
9. アキレス最後の戦い
10. イン・ジ・イヴニング
11. オール・マイ・ラヴ

(Disc 3)
レッド・ツェッペリンDVD~プレミア・スクリーン・エディション
1.ウィアー・ゴナ・グルーヴ 2.君から離れられない3.幻惑されて4.ホワイト・サマー
5.強き二人の愛 6.モビー・ディック 7.胸いっぱいの愛を 8.コミュニケイション・ブレイクダウン
9.ブリング・イット・オン・ホーム 10.移民の歌 11.ブラック・ドッグ 12.ミスティ・マウンテン・ホップ
13.オーシャン 14.カリフォルニア 15.死にかけて 16.天国への階段
17.ロックン・ロール 18.俺の罪 19.カシミール 20.胸いっぱいの愛を
(計118分)


4人はロック史における原点であり到達点でありつづける。
レコード売上や観客動員数で史上空前の記録を作り続けたモンスター・バンドの軌跡を完全網羅した、ジミー・ペイジ自らによる最新リマスター・ベスト・アルバム。
発売日 : 2007/11/14 価格 : \2780(税込)
マザーシップ~レッド・ツェッペリン・ベスト【デラックス・エディション】

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http://www.ledzeppelin.com/

LED ZEPPELIN 2007.11.26再結成 - アーメット・アーティガン

Led Zeppelin は11月26日にロンドンで1回限りの復帰コンサートを行うと発表した。活動停止から約30年ぶりとなる。 コンサートでは、オリジナルメンバーのロバート・プラント、ジミー・ペイジ、ジョン・ポール・ジョーンズに加え、ボーナムの息子のジェイソン・ボーナムがドラムを担当する。
 
アーメット・アーティガン トリビュート・コンサート http://wmg.jp/led_zeppelin/press_release.html

ロバート・プラント:ツェッペリンの時代、アーメット・アーティガンは結束と調和のよりどころとなっていました。我々にとって、彼自身がアトランティック・レコードであり、親友であり、共謀者でもありました。今回のパフォーマンスは、我々にとって長きに亘り親友だった彼の人生と仕事に対する尊敬の証です。


Led Zeppelin は11/14に、13年ぶりの新リマスター・ベスト・アルバム『マザーシップ〜グレイテスト・ヒッツ(仮)』を発売。11/21には映画『狂熱のライヴ』のサウンドトラック盤でもある『永遠の詩(狂熱のライヴ)』も、待望の初リマスター盤で発売決定!なんと、これまで収録されなかった「ブラック・ドッグ」、「丘のむこうに」、「ミスティ・マウンテン・ホップ」、「貴方を愛しつづけて」、「オーシャン」、「ハートブレイカー」の計6曲が新たに収録されることなった!1973年のNYマジソン・スクエア・ガーデンでの伝説のライヴが正式曲順で蘇える。

http://www.ledzeppelin.com/site_flash/fs_home.html

BBC SESSIONS - LED ZEPPELIN

2006/03/14 (Tue) 11:36:27

Disc 1:
1. You Shook Me (Willie Dixon)
2. I Can't Quit You Baby (Willie Dixon)
3. Communication Breakdown (Page/Jones/Bonham)
4. Dazed and Confused (Page)
5. The Girl I Love She Got Long Black Wavy Hair (Sleepy John Estes)
6. What Is and What Should Never Be (Page/Plant)
7. Communication Breakdown (Page/Jones/Bonham)
8. Travelling Riverside Blues (Robert Johnson)
9. Whole Lotta Love (Page/Plant/Jones/Bonham)
10. Somethin Else (Eddie Cochran)
11. Communication Breakdown (Page/Jones/Bonham)
12. I Can't Quit You Baby (Willie Dixon)
13. You Shook Me (Willie Dixon)
14. How Many More Times (Page/Jones/Bonham)
Disc 2:
1. Immigrant Song (Page/Plant)
2. Heartbreaker (Page/Plant/Jones/Bonham)
3. Since I've Been Loving You (Page/Plant/Jones)
4. Black Dog (Page/Plant/Jones)
5. Dazed and Confused (Page)
6. Stairway To Heaven (Page/Plant)
7. Going To California (Page/Plant)
8. That's The Way (Page)
9. Whole Lotta Love Medley (Boogie Chillun/Fixin to Die/ That'Alright Mama/A Mess of Blues)
10. Thank You (Page/Plant)
Disc 1:
Tracks 1, 2, and 4 recorded March 3, 1969.
Tracks 3, 5, and 10 recorded June 16, 1969.
Tracks 6-9 recorded June 24, 1969.
Tracks 11-14 recorded June 27, 1969.
Disc 2:
Tracks 1-10 recorded April 1, 1971 at the Paris Theatre, London.

Produced by Jimmy Page
Released Atlantic Records November 11, 1997

基本的にライブのほうが好きな方には、入門編として選曲も演奏も彼等の魅力を音のドキュメントとして刻まれている音源として薦めたい。
LZの魅力は予測出来ないような音圧というものがあると思う。LED ZEPPELINという隠語にはエロチックな意味があり、誰もが想像するような情景。
少年時代にツェッペリン海賊盤だけでもLPレコードを百種類位を西新宿で蒐集していた頃を思い出すような濃密なる音源である。

The Song Remains - サウンドトラック 

2006/03/16 (Thu) 12:39:09

Original soundtrack from the film The Song Remains the Same. All tracks were recorded live from three concerts at Madison Square Garden in 1973.
Produced by Jimmy Page
Disc 1:
1. Rock and Roll (Page/Plant/Jones/Bonham)
2. Celebration Day (Page/Plant/Jones)
3. The Song Remains the Same (Page/Plant)
4. The Rain Song (Page/Plant)
5. Dazed and Confused (Page)
Disc 2:
1. No Quarter (Page/Plant/Jones)
2. Stairway to Heaven (Page/Plant)
3. Moby Dick (Page/Jones/Bonham)
4. Whole Lotta Love (Page/Plant/Jones/Bonham)

Swan Song Records (September 28, 1976)

Led Zeppelin1973年NYライブでロバートが「これは希望の歌だ」といって「天国への階段」を演奏を開始した。
映画「永遠の詩」DVDでも同名のサウンドトラックCDでも聞ける。
プラントが子供の頃に訪れたウェールズの電気のない小屋で、ジミー・ペイジがアコースックギターで曲を弾いた。それが「天国への階段」のインスト原曲だった。。ロンドンから車で3時間の屋敷でリハーサルを行なっていたとき、ケルト文化の再生観に強い憧れを持っていたプラントが、その影響を前面に出した詞を書いた。そして「天国への階段」が生まれた。
その歌詞の背景には「ある人物」が存在した。アイルランド南部のシンガーであるロイ・ハーパー(1941年生)で、ツェッペリンにも多大な影響を与えた。「天国への階段」に対応する曲も先駆けてある。

古代の廃墟に沿って やせほそった影がまわる
私たちがかつて愛し合った時間の流れを集めて 
沈みゆく太陽の覆いを縁どり 
そして私たちを別の時代へと連れ出しひとつにする
手に手をとって 私たちはここに立つ
約束の地を勝ち取るために
あなたは驚いて 私に伝えようとしている
私のために 新しい宗教を見つけたと
そして私に忠告するだろう
神はこの一人しかいないのだと
でもそれはいつもの変わらぬ岩を入れた
新しい投石器にすぎない
(「The same old rock」より)

ビートルズの「愛こそすべて」を否定するように、「ROCK=地球」だとロイ・ハーパーは歌った。
ロイ・ハーパーのオフィシャルページでは代表的アルバムがmp3試聴できる。
「The same old rock」は1971年名盤『Stormcock』に収録されてジミー・ペイジも参加している。
http://www.royharper.com/

DVD - LED ZEPPELIN

伝説のパフォーマンスが5.1chサラウンンドの超高音質で蘇った。ツェッペリン前期・中期・後期それぞれの時代を代表するライヴの模様を2枚のDVDに収録。
DISC-1には1970年ロイヤル・アルバート・ホールでのライヴ映像、テレビ・ライヴ映像、プロモーション・ヴィデオ他を収録。DISC-2には1972年、“移民の歌”1973年マジソン・スクウェア・ガーデン、1975年アールズ・コート、1979年ネブワースでのライヴ映像、インタビュー、プロモーション・ヴィデオ他を収録。ディスク2枚の合計収録時間に約320分ギッシリとLZが詰っている玉手箱。
≪DISC-1≫
■ウィアー・ゴナ・グルーヴ/君から離れられない/幻惑されて/ホワイト・サマー/強き二人の愛/ハウ・メニー・モア・タイムズ/モビー・ディック/胸いっぱいの愛を/コミュニケイション・ブレイクダウン/カモン・エヴリバディ/サムシング・エルス/ブリング・イット・オン・ホーム
[DISC-1:EXTRAS]
■デンマークのTV:コミュニケイション・ブレイクダウン/ゴナ・リーヴ・ユー/ハウ・メニー・モア・タイムズ■フランスのTV:コミュニケイション・ブレイクダウン■スーパーショウ:幻惑されて■プロモーション・フィルム:コミュニケイション・ブレイクダウン
≪DISC-2≫
■移民の歌/ブラック・ドッグ/ミスティ・マウンテン・ホップ/貴方を愛しつづけて/オーシャン■カリフォルニア/ザッツ・ザ・ウェイ/スノウドニアの小屋/死にかけて/トランプルド・アンダー・フット/天国への階段■ロックン・ロ−ル/俺の罪/シック・アゲイン/アキレス最後の戦/イン・ジ・イヴニング/カシミール/胸いっぱいの愛を
[DISC-2:EXTRAS]
■オーストラリアのTV 1972/ロックン・ロ−ル/インタビュー:ジョン・ボーナム、ジョン・ポール・ジョーンズ、ロバート・プラント■オールド・グレイ・ホイッスル・テスト 1975:インタビュー:ロバート・プラント■プロモーション・フィルム:丘を越えて/トラヴェリング・リヴァーサイド・ブルース
■NBC:インタビュー■ネブワース ・イントロ■クレジット(ハートブレイカー)

Produced by Jimmy Page
2003

New.Yardbirds - キース・ムーン

「Led Zeppelin」は、第一次世界大戦時、ドイツ軍が使用した硬式飛行船であるツェッペリン型飛行船が由来。バンド名をつけるに至った経緯は、WHOのキース・ムーンがバンドのコンセプトを聞いたとき「あんなラインアップじゃ鉛のツェッペリンみたいに落ちるさ」という語句の部分を、ペイジが聞き名付けたものと噂された。
ハードロックで世界の音樂を更新させたレッドツェッペリンの前身にあたる、ヤードバーズにジミーページが在籍していた時には、すでにブルースよりもクールなハードロックの構想がうかがえてしまうようなliveをしていた。
ヤードバーズ終焉のコンサートでは「Train Kept A Rollin」「 Dazed And Confused」「 White Summer」とかも演奏されて、レッドツェッペリンのファーストアルパムにあたる演出コンセプトと構想も提示されてた。

The Yardbirds Live - キース・レリフ

rack Listing:
1. The Train Kept A Rollin
2.Your A better Man Than I
3 Heart Full Of Soul
4. Dazed And Confused
5. My baby
6. Over Under Sideways Down
7. Drinking Muddy Water
8. Shapes Of Things
9. White Summer
10. I'm A Man

March 30, 1968, and the Yardbirds had come to the Lower East Side's Anderson Theatre to make what was ultimately to be their farewell concert in New York. That had fallen on evil times, this most progressive of the English rhythm 'n blues bands that had coalesced around the old Crawdaddy Club in Richmond. And now they were entering the twilight, with rumors of an imminent break-up following them wherever they would go. Gone were the screaming girls, the anguished teenyboppers who would plaster themselves all over the stage as soon as Keith Relf stepped toward the microphone; gone also were the hit singles, the flash of a Clapton or Beck, the incredibly progressive drive that was so much a part of them during the good years. All that was left was the rhythm section of McCarty/Dreja, Keith's voice and harp and a good-credentials-but-who-is-he-anyway lead guitarist named Jimmy Page.

Dazed And Confused - 幻惑されて

(Jake Holmes, arr. Yardbirds)
Anderson Theatre version

I'm dazed and confused,
Is it stay, is it go?
I'm being abused,
And I think I should know,
Come on baby,
I'm starting to crack,
If you're out to get me,
You're on the right track.
Hey!
Hey, hey!

I'm dazed and confused,
Hanging on by a thread,
Come on baby,
Do you want me dead?
I can arrange that for a dollar or two.
I can't remember,
Anything about you.
Hey, hey!
Hey, hey!

Hey!

I'm dazed and confused,
Hanging on by a thread,
I'm being abused,
I'd be better off dead,
If you're out to get me,
You're on the right track,
Quittin' teasin',
I'm starting to crack.
Yeah!
Yeah!
Yeah!
Hey, hey, hey!

-----------------------------------------------

Cumular Limit version

I'm dazed and confused,
Is it stay, is it go?
Give me a clue,
'Cos I just want to know.
Give me a clue as to where I am at,
Feel like a mouse, and you act like a cat.
Yeah I'm,
Yeah I'm,
Yeah I'm,
Yeah I'm,

I'm dazed and confused,
Hangin' on by a thread,
I've been abused,
I'd be better off dead,
Can't stand the heat,
And I'm starting to crack,
If you're out to get me,
You're on the right track.
Hey, hey!
Hey, hey!
Hey, hey!

I'm dazed and confused,
Is it stay, is it go?
I still love you,
But I still want to know,
Secrets are fun to a certain degree,
This one's no fun 'cause the secret's on me.
Yeah, yeah,
Hey, hey!

Hey!

I'm dazed and confused,
Is it stay, is it go?
I've been abused,
And I sure wanna know,
Give me a clue as to where I am at,
Feel like a mouse, and you act like a cat.
Yeah!
Hey, hey, hey, hey!

Live The Yardbirds 海賊版 - ブートレッグ

Jimmy Pageが回収目的に「Live The Yardbirds」のレコードを買い占めた為に、一般市場には Yardbirdsの名演奏は知られずにあった。レコードは高価取引きされ、海賊版も多く出回っていた。この音源を求めて都内の輸入レコード屋や中古盤店を駈けずくりまった事がある。ジャケット違いで様々にあるブートレッグ、今では比較的に手軽にCDで聴くことができるようになった。

Led Zeppelin - koinu

Led Zeppelin<br><br>Tracks:<br>1. Good Times, Bad Times <br>2. Babe, I'm Gonna Leave You Now <br>3. You Shook Me<br>4. Dazed and Confused<br>5. Your Time Is Gonna Come<br>6. Black Mountain Side<br>7. Communication Breakdown <br>8. I Can't Quit You, Baby<br>9. How Many More Times<br><br>Release date: January 12. 1969<br>Record company: Atlantic Recording Company <br>Producer: Jimmy Page<br><br>ファーストアルバムには彼等の音楽要素が凝縮されている。ブリテッシュハード、アシッドフォーク、エレクトリックブルースなど多様な音楽性を取込みながら、一度聞いたら忘れられない強烈な確信的エネルギーを放っている。<br>まだハードロックという言葉もない時代に忽然と表れた存在感がビンビンと鳴り響く音には、戦慄と心の奥深くある危険な快感を背筋が震えるほどに覚えた。まるで未確認の飛行物体をみつめていたら、自分自身が他の者へ乗り移っていたという感覚を体験させられた。<br>メンバー4人の演奏はやりたい放題に思いっきり起爆しつづけて、ジャケットそのものを連想させる。アルバム全体の演出はペイジによって見事にコントロールされている。

Led Zeppelin II - Jimmy Page

Led Zeppelin II

Tracks:
1. Whole Lotta Love
2. What Is And What Should Never Be
3. The Lemon Song
4. Thank You
5. Heartbreaker
6. Living Loving Maid
7. Ramble On
8. Moby Dick
9. Bring It On Home

Release date:22 October.1969
Record company: Atlantic Recording Company
Producer: Jimmy Page

ROCKの歴史を変革する勢いのある驚異的なアルバムが同じ年に発表された。
ファーストアルバムに残留していたブルース色はなりをひそめて、ライブ演奏してきたハードでクールな世界を結実させている。舞台と客席から体現されたエッセンスが、覚めやらぬ熱気のなかで収録されて感動を呼ぶ。公演先のホテルの廊下で録音されたり、ライブ会場の傍にあるスタジオでも 一発取りに等しい音源にも関わらず、統一されたアルバムの流れには今までに無いほどのヘビーな音色なのに爽快さすらある。
作品全体が休み無くある客席とのセッションの合間に、作曲も演奏もアレンジも出来てしまう奇跡には驚くしかありえなかった。

次なるサードアルバムは実にゆったりとした時間の中で制作されて、アメリカンブルースよりも自らのルーツであるケルト・フォークロアへ立ち向った思索がなされた興味深い作品となった。

Led Zeppelin IV - Jimmy Page

Led Zeppelin IV

1. Black Dog (4:55)
2. Rock and Roll (3:40)
3. The Battle of Evermore (5:38)
4. Stairway to Heaven (7:55)
5. Misty Mountain Hop (4:39)
6. Four Sticks (4:49)
7. Going to California (3:36)
8. When the Levee Breaks (7:08)

Release date - 8 November, 1971
Recorded at Headley Green, Hampshire, Island Studios, London, Sunset Sound, Los Angeles
Produced by Jimmy Page
Executive Producer Peter Grant
Sandy Denny sings a duet with Robert Plant on The Battle of Evermore.

アルバムジャケットにはバンドの名前もタイトルも一切記されてはいない。よほど作品に対する自信があったのだろう、コンサートでメンバー4人の楽器に描かれる、4つのシンボルがあるのみ。ジャケットを開くと、歌詞が意味ありげに掲載されている。

Stairway to Heaven 歌詞 - Robert Plant

『天国への階段』(Stairway to Heaven)

光るものはすべて黄金だと信じている女がいる
彼女は天国への階段を買おうとしている
彼女は知っている たとえ店が皆閉まっていてもあそこに行けば
一言かければ お目当てのものが手に入ることを
おお 彼女は天国へ行く階段を買う
壁に掲示がある 「よく確かめなくちゃいけないわ」

時に言葉には裏に隠された意味があるものだから
小川の脇の1本の木にさえずる鳥が1羽いる
(原文では二つの解釈に読取れる暗喩がある)
時に私たちの考えることすべてが疑わしいこともある
どうしたことか どうしたこと
私の魂は抜け出たがって声をあげる
どしたことか どうしたことなのだろう
こんな囁きがする もしあの曲を吹くように頼めば
笛吹きは私たちが道筋を立てて考えるように仕向けてくれる
そして長く立ちんぼうしていた者たちに新しい朝が明ける
そして森に笑い声が木霊する

もし君の家の生垣がガサガサ音がしても驚いてはいけない
それは五月祭の女王を迎えるための春の大掃除なのだから
そう、君が行く道は二つあるけど結局
今君がいる道を変える時はまだあるということ
どうしたことだろう
ぶんぶん耳鳴りがしている とてもしつこく思うだろう 
もし笛吹きがいっしょに来ないかと誘っている声だとわからなければ
ねえ君、風が吹くのは聞こえないかい? わからなかった?
君の階段はさらさら吹く風に乗っかって横たわっていることが
(instrumental break)
道をくねくね進むにつれて
私たちの影は魂より高くなる
ほら向こうにみんなが知っている女が歩いている
彼女は白い光を輝かせ教えたくしょうがないのだ
どうやってすべてのものが黄金になるのかを

もしよく耳を澄ませば 最後にはあの調べが聞こえるだろう
皆がひとつになり ひとつが皆になり
岩になるときに 転がりはしない岩になるときに
そして彼女は天国への階段を買う

Houses of the Holy - 聖なる館

TRACK LIST

01.The Song Remains The Same
02.The Rain Song
03.Over The Hills And Far Away
04.The Crunge
05.Dancing Days
06.D'yer Mak'er
07.No Quarter
08.The Ocean

Released: March 28, 1973
Produced by Jimmy Page
Recorded in 1972: Stargroves, Headley Grange, Island Studios

後期のツェッペリンの音楽的な指南が示される重要なアルバムである。
前作の成功によりライブ活動が最も盛況となり、これらの曲は演奏されるごとにプログレッシブな展開までしていった。The Rain SongやNo Quarterなどはジョンポール・ジョーンズのミキシング、アレンジャーとしての才能がいかされた佳作。

Physical.G - フィジカルグラフティー

Produced by Jimmy Page

disk1
1.カスタード・パイ(4:13)
2.流浪の民.(5:37)
3.死にかけて. (11:05)
4.聖なる館. (4:02)
5.トランプルド・アンダー・フット.(5:35)
6.カシミール. (8:28)

disk2
1.イン・ザ・ライト.(8:46)
2.ブロン・イ・アー. (2:06)
3.ダウン・バイ・ザ・シーサイド.(5:14)
4.テン・イヤーズ・ゴーン. (6:31)
5.夜間飛行. (3:36)
6.ワントン・ソング. (4:07)
7.ブギー・ウィズ・ステュー. (3:52)
8.黒い田舎の女. (4:24)
9.シック・アゲイン. (4:43)

自らのスワンレーベルを設立しての第一弾は、初二枚組の大作となった。いままでアルバムに入り難かった、民族楽やルーツミュージックや実験的な珠玉曲たちを、のびのびと収められている奥行のある作品。ロック喫茶で大音量で聞いていたので、邦題で曲名を記憶するようになった。


Presence - プレゼンス 

Tracks:
1. Achilles Last Stand / 2. For Your Life/ 3. Royal Orleans / 4. Nobodys Fault But Mine / 5. Candy Store Rock / 6. Hots On For Nowhere / 7. Tea For One
(Swan Song 1976)

前々作「Houses of the Holy」のLPジャケットにもなったプラントの愛息ふたりを交通事故で亡くして、我身も半身不随のままボーカルもレコーディングされた。不幸の極限から化学反応を引き起したかのように、確信に満ちたブリテッシュハード進化させるPresenceに漲った奇跡的なアルバムとなった。
ヒップノシスによるアートワークも作品の方向性を実に良く表現されている。CDでは分かりにくいけれど、LPの内袋のもPresencを形象するオブジェがドラマのスチェーションとして存在観を見事に具象化されている。

In Throught The Out Door - - Led Zeppelin URL

2005/12/16 (Fri) 13:59:45

In Throught The Out Door

Tracks:
1. In The Evening
2. South Bound Saurez
3. Fool In The Rain
4. Hot Dog
5. Carouselambra
6. All My Love
7. I'm Gonna Crawl
Swan Song 1979

パンクロックが台頭して、徹底的にプログレや大掛かりな産業としてのROCKが否定された頃に発表された、最も生彩のないゼップ作品かも知れない。しかし、しみじみと聞ける数少ないアルパムでもあった。

Coda - - Led Zeppelin URL

2005/12/16 (Fri) 14:03:28

Tracks:
1.We're Gonna Groove
2.Poor Tom
3.I Can't Quit You Baby
4.Walter's Walk
5.Ozone Baby
6.Darlene
7.Bonzo's Montreaux
8.Wearing And Tearing

ドラマーのジョン・ボーナムが急死したことで、1980年12月にツェッペリンは12年の歴史に幕を閉じた。2年後に発表された全曲クオリティが高い未発表曲集。ジミー・ページが69〜78年の録音から選曲ミックスしている。2ndアルバムのセッションで録られたカヴァーや、1stアルバム収録曲のリハーサル・テイクや、ジャズの要素もある後期の多彩な楽曲も統一された構成がなされている。。ボンゾ追悼アルバムとしても一体感が味わえる、高いポテンシャルを明確に示す『最終楽章』。
Swan Song 1982 ( 69-76 )

posted by koinu at 10:28| 東京 ☁| 音楽時間 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月04日

Brian Jones Pipes of Pan at Jajouka

モロッコのジャジューカ村の民族音楽の現地録音。延々続く呪術的なトランスミュージックは凄まじい。繰り返されるリズム、フレーズの渦に飲み込まれ、意識が侵蝕されてしまう感覚。

単なる現地録音でなく、Brianによるリバーブ系の処理やフェイザー系のギミックも使われている。「Brianの耳が捉え、Brianの感性で処理を施した」サウンド。



喘息の持病のあった故ブライアン・ジョーンズがしばしば訪れていた休養先のモロッコから生まれた作品。人間の奥底に眠る鼓動を揺さぶる現地人による演奏に、トラック操作や効果音を加えたアルバム。
  1. 55 - 55 ("Hamsa oua Hamsine)
  2. 戦いの時 - War Song/Standing + "One Half (Kaim Oua Nos)"
  3. テイク・ミー・ウィズ・ユー - Take Me with You Darling, Take Me with You (Dinimaak A Habibi Dinimaak)
  4. 幻惑の瞳 - Your Eyes Are Like a Cup of Tea (Al Yunic Sharbouni Ate)
  5. コーリング・アウト - I Am Calling Out (L'Afta)
  6. 幻惑の時 (ウィズ・フルート) - Your Eyes Are Like a Cup of Tea
posted by koinu at 14:00| 東京 ☀| 音楽時間 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月03日

『双頭の鷲』 原作/“L'AIGLE A DEUX TETES” by Jean COCTEAU

「あなたは私の運命よ。でも私はこの運命が気に入ったわ」王妃
「僕たちは紋章の双頭の鷲となりましょう」スタニスラス  
ジャン・マレーが舞台で上演するためにコクトーが書いた作品。どんな役をしたいかと尋ねるとマレーは「1幕は沈黙、2幕は饒舌、3幕目は階段落ち」と答えた。この3つの条件によって作られた舞台。

女王は絶世の美人と誉が高いけれども十 年このかたベールに面を包んで、近衛の仕官達はもとより侍従のものもほとんど女王の面影 に接した者はない。女王が愛するフレデリック王と結婚の祝典を挙げたのは、 ちょうど十年前、しかも密月を過そうとクランツの城へ赴く途中、王は駅 馬車の中で暗殺されたのである。それ以来十年、不思議に国民の信頼を得て覆面の女王は国を治めて来たのである。 これを痛くも憎んだのは亡き王の母君の大公爵夫人である。彼女におもねって権勢を得ようとする警 視総監フェーン伯爵は、秘密出版物を利用して女王を中傷するかたわら、 偽の無政府主義者を買収して女王暗殺の機会をねらっている。若い熱心な無政府 主義者のスタニスラスは、君主専政の封建制度を覆さんと考え、アヅラエ ルというペンネームで女王誹謗の詩を書いた。フェーン伯爵一脈にそそのかされてス タニスラスは女王暗殺に荷担する。彼の顔は故フレデリック王に生き写しなので、 フェーン伯爵一脈は女王に近ずかせる便宜になると思ったからである。

初公開: 1948年9月22日
【映画製作】「美女と野獣」と同じくジャン・コクートが脚本を書きおろし、自ら監督した一九四七年作品。撮影は「旅路の果て」「血の仮面」のクリスチァン・マトラが監督、音楽は「美女と野獣」「ルイ・ブラス」のジョルジュ・オーリックが作曲、美術監督は「美女と野獣」「ルイ・ブラス」のクリスチャン・ベラール、装置担当も同様ジョルジュ・ヴァケヴィッチである。主演は「しのび泣き」「フロウ氏の犯罪」のエドウィジュ・フィエールと「美女と野獣」「ルイ・ブラス」のジャン・マレーが、コクトオ原作の舞台劇と同じく顔を会わせる。助演は練達のジャン・ドビュクール及びジャック・ヴァレンヌ、舞台にも映画にも活躍しているシルヴィア・モンフォール「ルイ・ブラス」のジル・ケアン、エドワード・スターリング、アブダラー等である。
posted by koinu at 10:58| 東京 ☀| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月02日

岡留安則さん逝く

月刊誌「噂の真相」の編集長を務めた岡留安則さんが1月31日、右上葉肺がんのため那覇市内の病院で死去71歳。

「噂の真相」休刊後、沖縄県に移住して、飲食店を経営しながら、米軍基地問題について発言するなど、生涯にわたって在野のジャーナリストだった。
posted by koinu at 21:00| 東京 ☀| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月01日

映画の快楽、快楽の映画 アラン・ロブ=グリエ レトロスペクティブ

終わりなき反逆と遊戯の果て、めくるめくエロティシズムの陶酔へ。
〈ヌーヴォー・ロマン〉の旗手アラン・ロブ=グリエ、幻の映画監督作6本がついに公開。

「映画の快楽、快楽の映画 アラン・ロブ=グリエ レトロスペクティブ」
映画予告編

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【上映作品】『不滅の女』『ヨーロッパ横断特急』『嘘をつく男』『エデン、その後』『快楽の漸進的横滑り』『囚われの美女』 シアター・イメージフォーラムほか全国順次開催。

☆ 絶讃の声 ☆

【アラン・ロブ=グリエ】
1922年8月18日、フランス、ブレストに生まれる。工場での強制労働、政府発行の経済誌の編集、人口授精センターなど様々な職業を経て、農業技師として各国のフラ ンスの植民地に滞在。51年、フランスに帰国する船中で『消しゴム』(※1)を書き始め、53年にエディシオン・ド・ミニュイ社より刊行。ロラン・バルト、ジョルジュ・バ タイユに絶賛され、新たな文学運動<ヌーヴォー・ロマン>の旗手とし て一躍人気作家になると、続けざまに『覗く人』(55、※2)、『嫉妬』(56)、『迷路の中で』(59、※3)を発表。60年、アラン・レネ監督の勧めで『去年マリエンバートで』オリジナル脚本を執筆、前衛映画の金字塔として今なお高い評価を得る。そのとき採用されなかった脚 本をもとに、63年『不滅の女』を自ら制作、映画監督としてもデビューする。同年、過去の小説を痛烈に批判した批評集『新しい小説のために』を発表、理論的にも<ヌー ヴォー・ロマン>の代表格となり、その後も精力的に、執筆・映画製作を行う。1961年には、大映製作、市川崑監督の日仏合作映画『涙なきフランス人』の脚本のオファー を受け執筆、来日するも製作は頓挫し、幻の映画となった。2004年、アカデミー・フランセーズの会員に選出される。2008年2月18日、心臓発作で死去。享年85。
posted by koinu at 13:00| 東京 ☀| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする